サーカディアン照明とは?太陽のように変化するライトの効果や活用法を解説

私たちの体は、太陽の光を基準に約24時間周期のサーカディアンリズム(概日リズム)を刻んでいます。このリズムが乱れると、睡眠の質が低下したり、集中力が落ちたりすることがあります。そこで注目されているのが「サーカディアン照明」です。時間帯に応じて光の色温度や照度を調整し、自然な体内リズムをサポートする照明方法です。本記事では、サーカディアン照明の効果や活用法について詳しく解説します。

サーカディアンリズムと照明の関係性

出典:Adobe Photoshop

サーカディアンリズムは、朝の光を浴びることで活性化し、夜になるとメラトニン(睡眠・覚醒サイクルを調整するホルモン)の分泌が促されることで眠りへと導かれます。しかし、夜間に強い光を浴びたり、不適切な照明環境で過ごしたりすると、このリズムが乱れてしまいます。サーカディアン照明は、時間帯に応じて適切な色温度や照度を設定することで、自然な体内リズムを維持する手助けをします。

サーカディアン照明の効果

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サーカディアン照明は、私たちの生活や健康にどのような効果をもたらすのでしょうか?ここでは、サーカディアン照明がもたらす具体的な効果について解説します。

睡眠の質を向上させる

サーカディアン照明は夜間のメラトニン分泌を妨げず、質の高い深い眠りにつくことができる効果があります。特に就寝前に暖色系の光を浴びることで、スムーズな入眠を促します。

集中力・生産性を高める

サーカディアン照明は、朝から昼間にかけては、青白い光(高色温度)が脳を覚醒させ、集中力や生産性を向上させます。オフィスや学習スペースにサーカディアン照明を導入することで、より効率的な作業環境を作ることができます。

ストレスを軽減させる

適切な光環境はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を適正化し、精神的なリラックスを促します。特に夕方以降に暖色系の光を取り入れることで、副交感神経が優位になり、リラックス効果を得ることができます。

健康を促進させる

サーカディアン照明を適切に活用することで体内リズムが整い、免疫機能の向上やホルモンバランスの安定につながります。これにより、生活習慣病の予防やメンタルヘルスの改善にも役立ちます。

サーカディアン照明を導入したい場所

サーカディアン照明は体内リズムを整え、健康的な生活をサポートするため、さまざまな場所での導入が注目されています。ここでは、それぞれの環境におけるサーカディアン照明の活用方法について解説します。さらに、植物などの自然の要素を組み合わせた照明の導入については以下の記事で詳しく解説しています。

バイオフィリックデザイン

自宅

寝室やリビング、ダイニングなど、日常的に過ごす場所にサーカディアン照明を取り入れることで、より快適な暮らしを実現できます。照明に加えて植物の緑を取り入れると、リラックス効果が期待でき、サーカディアン照明も植物育成に活躍してくれます。以下の記事でさらに詳しく解説しています。

グリーンインテリア

オフィス・職場

長時間過ごすオフィス環境では、サーカディアン照明を導入することで、従業員の集中力を高め、業務の生産性を向上させる効果が期待されます。最近では、働きやすさを意識したオフィスの緑化も注目されています。以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

オフィス 緑化

商業施設

レストランやホテルでは、時間帯に応じた照明の調整をすることで、より快適な空間演出ができます。また、顧客の滞在時間や購買意欲を高める要素としても期待できます。商業施設における光環境と空間の印象評価に関する研究では、照明の明るさやデザインが来訪者の印象に影響を与えることが示されています。実際に、イオンモール土岐のフードコート「FOOD FOREST」では、外の光に合わせて自動スケジュール制御で朝・昼・夜と時間に応じて色温度と明るさを調整し、サーカディアンリズムに配慮した心地良い空間を実現しています。

医療機関

病院や介護施設では、入院患者や高齢者の生活リズムを整える目的で、サーカディアン照明が活用されています。生活リズムを整えるほかに、患者の病状回復をサポートする役割も果たします。実際に、サーカディアンリズムに基づく看護研究やせん妄予防の実践が行われ、医療安全データに基づいて患者の安全と回復に寄与しています。

サーカディアン照明を取り入れる際のポイント

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サーカディアン照明を取り入れる際には、いくつかのポイントを押さえておきましょう。色温度や照度など、サーカディアン照明を選ぶヒントとして参考にしてみてください。

適切な色温度を選ぶ

サーカディアン照明を使う時は、時間帯に合わせた適切な色温度を選ぶことで、自然な体内リズムを維持できます。それぞれの時間帯の色温度は、下記が目安です。

  • 朝から昼:5000K〜6500K(青白い光)
  • 夕方:3000K〜4000K(暖白色)
  • 夜:2000K〜3000K(暖色系の光)

照度を調節する

太陽の動きに合わせて「昼間は明るめの光」、「夜間は暗めの光」に調整することで、目の疲れを軽減し、生活リズムを整えます。

スマートスピーカーやスマートフォンとの連携で自動化する

サーカディアン照明をスマホと連携させて自動化する方法には、主に 「スマートフォンとスマート照明」 の連携、または 「スマートスピーカーを加えた3つの連携」 という2つの方法があります。スマートフォンとの連携は、サーカディアン照明とアプリをWi-FiやBluetoothで接続できます。さらに便利な機能を追加する場合は、アレクサやGoogleアシスタントなどの音声操作でサーカディアン照明の調整をすることもできます。

サーカディアンリズムを意識した照明ならBARRELの植物育成ライト

BARRELの植物育成ライトは、植物の成長を促すだけでなく、人の生活リズムにも配慮した光を提供します。太陽の光に近いスペクトルを再現することで、室内でも自然な光環境を実現し、サーカディアン照明としても快適な暮らしをサポートします。

ROKI-Octagon-50Wは、Wi-Fi環境さえあればアプリと連携して、調光、調色、タイマー、スケジュール、シーン設定が可能です。太陽の動きに合わせた光環境を室内で再現できるため、植物育成にもサーカディアン照明としてもおすすめのライトです。

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HADES LED 45Wは、天井のライティングレールに取り付けるタイプのスポットライトです。アプリでタイマーやスケジュール設定が可能です。インテリアに合わせやすいシンプルなデザインで、日常用照明としても活用できます。

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