【盆栽・パキプス育成】植物と向き合うことで無心になれる-OWNER’s VOICE File011

環境を整えることを最優先

植物の育成を始めたきっかけを教えてください。

もともと植物が好きで家や会社で観葉植物を育てたり、植物園などにもよく通っていたりしていたのですが、本格的にのめり込んだきっかけは、経営者の大先輩から70年近く育て続けた盆栽を譲り受けたことでした。

絶対に枯らしてはならないプレッシャーから植物に関する勉強を続けるうちに、より植物が好きになり、盆栽の数はどんどん増えていきました。
さらには世界中の植物を集めては育てるようになりました。

日々植物の美しい姿に癒されていますが、休眠期が明け芽吹くときが特に好きで、その感動は他には代えられません。

植物の育成において気をつけていること、レイアウト、育成方法等、目指すところを教えてください。

盆栽から始めているので、剪定や針金掛け等で理想の樹形を作り上げていくのを最終目標にしていますが、最も重視しているのは「枯らさないこと」です。

基本的なことですが、日照条件、灌水の度合い、風通し、温度など、植物の特性に合わせて環境を整えることを最優先しています。
植物によって苦手な条件は異なるので、植物ごとに危険となる温度・湿度・日照になったらアラートがなる仕組みを作り運用しています。

 

育て方は樹勢や個性などによって変えなければいけない

植物育成をされていて失敗したと思ったことはありますか?  

本などの情報を表面的に受け取ってしまい、葉焼けや水切れを起こしてしまったことが何度もあります。
情報に縛られて植物の変化を見逃してしまったことが原因だと思います。

植物は生き物ですから、水やりの頻度や光の当て方などは、植物を置く環境や土の量や配合、植物の樹勢や個性などによって変えなければなりません。

同じ失敗は繰り返さないよう、日照時間や気温、湿度、水遣りの頻度など植物ごとに記録を細かく取るようにしています。
私としては楽しんでやっている作業ですが、傍から見ると仕事をしているように見えるようです。

植物育成ライトにおいて重視されている点は何ですか?

植物の育成に適しているかどうかが最も重要です。
特に休眠期において日本の自然環境とまったく合わない塊根植物については植物育成ライトの力が絶対に必要だと感じています。

植物育成ライトで管理を始めるにあたって複数のライトを半年ほど試してみましたが、植物の成長に結構な差が出ました。
ライトによっては葉焼けや徒長が生じやすいものもあったので、そのようなライトの使用は避けるようにしています。

部屋に大きな窓ができたようなアマテラスの光


BARRELの育成ライトを使う上でメリットやデメリットをお教えください。

アマテラスの20Wと10W、小型扇風機のエクメアを愛用していますが、本当によく植物が育ちます。
特に冬型塊根植物やアガベは1年中LED管理でも問題ないようです。

オペルクリカリアやパキプスなどの夏型塊根植物については、成長期はやはり太陽光による管理が必要だと感じていますが、12月以降の休眠期に室内でLEDにしっかり当てておくことで、春以降の立ち上がりがとても良くなります。

直近のパキプスの例でいうと、12月中旬から室内LED管理に移行しましたが、2月後半にはLED環境化で芽吹きはじめてくれたので、安心して気温が安定する時期を待つことができました。

アマテラスは照明回りの温度変化が少ないことや照射角度が広いところが特に気に入っています。
また、アマテラスの光はとても自然光に近く、部屋に大きな窓ができたような錯覚さえします。
デスクワークをする部屋に植物棚を置いていますが、自然の中いるようでとても良い気分で仕事ができます。

植物育成されている方に受けて、初心者やユーザーの方にメッセージをお願いします。

植物愛好家が増えてくれると嬉しいです。
植物と向き合うことで無心になれる時間は現代ではとても貴重なものだと思います。

あなたにとって植物とは何ですか?

究極の芸術品だと思います。
ひとつとして同じものはなく、季節の変化や自然の厳しさ、生命の力強さを感じさせてくれ、自分の写し鏡のようでもある、これは植物だけの魅力だと思います。

ありがとうございました。

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